COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大にともない、多くの企業がテレワークへと移行しました。その有効性を実感している企業や従業員も多く、新型コロナウイルス収束後も推進・継続したいと考える企業や人が増えているようです。
FacebookのCEO(最高経営責任者)であるマーク・ザッカーバーグ氏は、2020年5月に開催した全社リモート会議で「今後5~10年をかけて約5万人の従業員の50%は基本的に在宅勤務可能になる」という構想について語っています。
参考:Facebook、2030年までに従業員の半数を在宅勤務に VR/AR活用も検討
このような傾向は全世界的に広がっており、ニューノーマルな時代の象徴とも言えるワークスタイルなのではないでしょうか。
ただし課題を抱えている企業が一定数存在することも事実です。特にテレワークを推進するにあたり、組織内外のコミュニケーションやコラボレーション、情報共有を支援するICTツールの整備が急がれており、ウェブ会議システムやビジネスチャット、クラウドストレージなどは必須として導入する企業が増えています。
そして、意外と見落とされがちなのが、会議やミーティングで欠かせない議事録を効率よく作成するためのツールの存在です。従来のやり方で議事録の作成・共有をしようとすると、テレワークではかなり非効率的になる部分も多いため、参加者全員で閲覧しながら共同編集可能なテレワークに即した議事録作成ツールの導入が有効です。
その中から9個の議事録作成ツール・ソフトを厳選して紹介しますので、導入検討の参考にしていただければと思います。
議事録ソフト9選
1. Box Notes
クラウドストレージのイメージが強いBoxですが、リアルタイムでのコラボレーションが可能なドキュメント作成ツールであるBox Notesを提供しています。あらゆるデバイスに対応したBox Notesでは、Microsoft Wordのような操作性で会議のアジェンダ、メモ、議事録などを社内外のチームメンバーで共有し、リアルタイムに書き込みが可能です。また、全てのデータは安全なBox上に保管され、アクセス権や版管理も行われます。
[Boxユースケースムービー] Box Notesで会議を効率化は こちら から
2. スマート書記
スマート書記はAI技術によって音声と自動文字起こしで議事録を自動的に作成するサービスです。ICレコーダーの代わりとしてアプリで音声を収録できる機能や、アップロードした音声ファイルから自動的に文字起こしを行う機能など、オンライン・オフラインに関わらず自動文字起こしに対応しているのが特徴です。
3. AI GIJIROKU
AI GIJIROKUも、AI技術を搭載した議事録ソフトです。AI GIJIROKUの利点は30カ国語に対応している点であり、リアルタイム翻訳によって外国人メンバーとのコミュケーションをスムーズに進められる点です。
4. COTOHA Meeting Assist
AI搭載で会話を自動的にテキストへ変換する議事録ソフトです。マイクから集音した音声をリルタイムにテキスト化し、かつ「明日までに提案書を作成する」などタスク事項になりそうな発言をAIが自動認識してタスクとしてラベル付けもしてくれます。
5. GIJI
GIJIは会議・ミーティング中の議事録作成だけでなく、会議そのものをスムーズに実行するのに優れたツールです。会議前に議題を共有したり、音声認識集音マイクによって会話内容をテキスト化したりと多種多様な機能を搭載しています。
6. Googleドキュメント
Googleが提供するウェブサービスです。ドキュメント作成ツールですが、オンラインでの共有が簡単なこと、無料で十分に使い込めることから議事録作成にも活用されています。Googleが提供するグループウェアツールのG Suiteではよりビジネス向けに特化された機能が使用できます。
7. Microsoft Teams
Teamsは、Microsoftが提供するコミュニケーションツールです。Web会議やビジネスチャットなど遠隔でのコミュニケーションのための機能が豊富に揃っています。また、マイクロソフト製品同士のさまざまな連携機能があります。
8. NotePM
日報・議事録・設計書・社内マニュアル・ノウハウ集など様々なドキュメントをオンラインで管理できるクラウドドキュメント管理ツールです。テンプレートと高機能なエディタによって議事録作成をサポートし、複数人での同時編集も可能なので情報を整理しやすいのが特徴です。
9. Voicea
会議・ミーティングのリアルタイム文字起こしなどが可能な議事録ソフトであり、2019年にシスコシステムズに買収され、同社が提供するコラボレーションツールのCisco Webexを強化する機能として位置付けられています。現時点で日本語化はされていませんが、今後の動向に期待が集まります。
議事録ソフトの選びかた
一口に議事録作成ソフト・ツールと言っても製品ごとに特徴が異なるため、それぞれの機能やコストを十分に比較した上で、自社に合いそうな製品を選ぶことが大切です。
効率性やセキュリティ、ガバナンスなどを重視する場合には、Box NotesやMicrosoft Teamsなどコラボレーションを中心に据えたクラウドサービスを選ぶと良いでしょう。これらは議事録の作成や共有等をサポートするだけでなく、チームコミュニケーションの促進にも有効ですし、しっかりとしたセキュリティ基準をクリアしているので安心です。
また、AI搭載の議事録ソフトを選ぶ際はその精度に着目してください。精度が低い製品では議事録ソフトに余計な時間がかかってしまうことも多く、効率性が逆に下がることもしばしばあります。
[SMART_CONTENT]
まずは、テレワーク実施の際に自社のミーティングにおいて何が課題なのかを整理した上で、必要なツールとその範囲を定義しましょう。その上で、ベストオブブリードで個々に優れたツールを導入するのか、あるいはより総合的なツールを選択するのかを慎重に判断し、自社にとって最適なツールや組み合わせを選択することが重要です。
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