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回覧文書とは? 種類と書き方を例文付きで解説! 4つのルールも

 公開日:2023.06.13  更新日:2024.10.18

  Box製品セミナー

当たり前のように行われている社内文書の回覧ですが、実はよく理解できていない企業も少なくありません。回覧文書を効率的に運用するには、いくつかのポイントやルールを押さえておく必要があります。本記事では、回覧文書の概要や種類、書き方、覚えておくべきポイントやルールについて詳しく解説します。

回覧文書とは? 種類と書き方を例文付きで解説! 4つのルールも

回覧文書とは

回覧とは、共有したい書類や資料を、関係者全員に順番に回すことです。回覧文書とは、組織や団体、企業などにおいて、関係者全員で共有するための書類や資料のことを指します。社内回覧とは、企業においてその書類や資料に関連する全社員に情報を正確に伝える目的で、書類を順に回す行為のことです。

共有したい情報を社長や部署の責任者が口頭で伝えただけでは、伝言ゲームとなり社員が誤った認識を抱いてしまうかもしれません。また、全社員へ周知させたつもりであっても、実際には一部の社員へ情報が届いていない、といったことも起こり得ます。回覧文書が重要で長年社内回覧が行われるのは、このような状況を回避するためです

社内回覧が行われるシーンは、例えば組織運営へ直接的に関わる幹部、経営層へ意見を伝えたいとき、業務改善案や制度変更、プロジェクトを進めるにあたり上層部の決裁が必要であるとき、何らかの業務を依頼したいときなどが考えられます。

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回覧文書の種類

ひと口に回覧文書といっても、さまざまな種類があり目的や用途がそれぞれ異なります。回覧文書運用の効率化へ取り組むためにも、どのような種類があるのか把握しておきましょう。

1. 上層部へ意見を述べる書類

上層部へ意見を述べる書類には、上申書や稟議書、提案書、計画書などが挙げられます。

  • 上申書
    直接的な関わりがない、または権限を有さぬ業務に関する意見や提案を上層部へ申し立てる文書です。例えば、異動や昇進に関する異議申し立て、経費申請、何らかのトラブルに対する相談・苦情といったものがあります。
  • 稟議書
    稟議とは、特定の案件に関する書類を関係者間で回し、承認を得ることです。稟議書はそのために用いる書類で、契約締結や人事異動などを直属の上司→部門の責任者→経理→役員というように順に承認を得てゆき、最終的な権限をもつ人に決裁してもらいます。
  • 提案書
    上司や上層部へ提案を行う際に用いる文書です。目標達成のための新商品やサービス、プロジェクトに関する提案をはじめ、業務改善案や採用、ブランディング強化に関する提案などが考えられます。
  • 計画・企画書
    練りあげた事業やプロジェクト計画を文書化したものです。計画の目的や戦略、実現性や有効性、スケジュール、コストなどを関係者やスポンサー、経営層などへ正確に伝えるために用います。

2. 記録する書類

組織や団体、企業において記録する書類には、契約書や報告書などさまざまなものがありますが、代表的なものは議事録です。

  • 議事録
    社内会議、社外の関係者の参加を問わず、会議の内容を記録した文書です。会議内容を記録として残すことで、あとから見返したり、関係者間で共有したりといったことが可能です。議事録には、会議の表題や開催された日時、参加者の氏名などを記載します。また、目的、開催場所や議事、発言者、決定事項なども記します

3. 連絡・調査する書類

情報交換や提案、進捗状況や成果の報告など、さまざまな書類があります。

  • 通知文
    会社や組織から社員や取引先に対し、決定した事項や重要事項などを伝える文書です。
  • 回覧文
    文書の原本を順に回覧していくことで、複数の人に同じ情報を共有します。必要に応じて承認やコメントを記入し、次の人に回します。
  • 案内文
    社内外の関係者に向け、重要な情報やイベント、セミナーなどの開催情報を連絡します。
  • 照会文
    トラブル防止や正確な情報伝達を目的として、業務に関する問い合わせや確認をする際に用います。
  • 回答文
    照会文に対する適切な回答をするために用意された文書または文章です。
  • 依頼文
    部署や関係する人に対して、会議の参加依頼や見積り依頼、商品の発注依頼、資料提出など、何かの依頼をするために書かれます。

回覧文書の書き方

回覧文書の正しい書き方を覚えておかないと、運用が非効率になったり、伝えるべき情報が相手に伝わらなかったりといったことが起こり得ます。基本的には社内のフォーマットに合わせますが、フォーマットがない場合は以下に留意した作成を心がけましょう。

タイトルをわかりやすくする

文書を受け取った人が、記載されている大まかな内容を把握できる分かりやすいタイトルをつけましょう。タイトルがわかりにくいと重要な内容が記載されていても伝わらず、後回しにされてしまうかもしれません。

例えば、新入社員を対象としたビジネスマナー研修の開催を知らせる回覧文書を作成するとしましょう。この場合タイトルは、「ビジネスマナー研修開催のお知らせ」が妥当と考えられます。
目立つ位置に記載する、太字にする、読みやすいフォントを使用するなど、工夫を凝らしましょう。

受信者・発信者の所属部課と職名を出す

「誰が誰に向けて作成した文書なのか」を明確にしないと、本来伝えるべき人に情報が伝わらず、情報の伝達が大幅に遅れてしまう、といったことが起こりかねません。
このような事態を回避すべく、発信者や受信者、所属部課、職名などを明らかにして作成します。

挨拶文を省き主文から入る

回覧文書の挨拶文は省きましょう。基本的に、回覧文書を読むのは自社の社員ですから、必要な情報のみを盛り込みましょう。「お仕事お疲れ様です」といった挨拶文が入ると冗長となり、読み手にとってもストレスです。慣習として挨拶文を挿入しているのなら、この機会に見直しを図りましょう。

文体は敬体(です、ます調)を使用する

常体(だ・である調)の文章は読みにくいため、テンポよく読める敬体を使用しましょう。
また、過度な敬語表現が使われた文章は読みづらくなり、情報が正確に伝わらないかもしれません。大切なことは正確な情報をスムーズに伝えることであるため、過度にへりくだる必要はありません。

漢字や専門用語を多用しない

漢字をできるだけひらがなにすることも意識しましょう。特に、難しい漢字を多用してしまうと、読み手がストレスを感じてしまったり、内容を理解できなかったりといったことが起こり得ます。難読漢字はできるだけひらがなに置き換え、専門用語や難しい言い回しもなるべく控えましょう。

箇条書きを使って簡潔に書く

読み手がスムーズに内容を把握できるよう、箇条書きを活用しましょう。しかし多用してしまうと、逆に伝わりにくい内容となりかねません。文章で構成しつつ、要点や大切なポイントだけを箇条書きするなどの工夫をしましょう。

回答期限を明記する

作成した回覧文書には、いつまでに回答してほしいのか、回答期限を明記しておきましょう。回答期限を明記していないと、受信者が期限はないと勘違いしてしまい、いつまで経っても回答してもらえない、といったことが起こりかねません。

社内回覧文書の例文

例えば、社内研修の実施を知らせる文書であれば、以下のように作成します。

令和〇年〇月〇日
人事部 佐藤太郎

タイトル:〇〇研修のお知らせ

下記のとおり〇〇研修を実施します。対象となる方は参加してください。

  1. 日時
    令和〇年〇月〇日 13時~
  2. 場所
    本社 第二会議室
  3. 内容
    基本ビジネスマナーとリスキリングについて
  4. 対象者
    〇〇業務の担当者、もしくは〇〇部署に属する社員
  5. 備考
    出席が難しい場合は〇月〇日〇時までに、以下へご連絡ください。

人事部 担当 山田花子 

以上

回覧文書における4つのルール

回覧文書の運用においては、覚えておくべき4つのルールがあります。

1. 回覧リストを作成する

すばやく正確に文書を回覧するために回覧先リストを作成し、添付しておきましょう。どういう順番で回覧するのかを明確にし、既読後の確認印スペースを設けておくとよいでしょう。リストには「最後は○○までお戻しください」の一文を入れておきます。

2. メールでの回覧は返信を義務化する

企業によっては紙ではなくメールで回覧文書を共有するケースもあります。この場合、対象者全員に回覧文書を送信しても、確認したかどうかを把握することができません。そのため、回覧リストの代わりに未読管理としてメール返信を義務化しましょう。回覧文書の重要度・緊急度に応じてメール返信の要・不要を決めると良いでしょう

3. 速やかに閲覧し次の人に渡す

回覧文書を手渡しで回す際に大切なのは、書類を閲覧したら速やかに次の人へ回すことです。このルールを従業員1人ひとりが守れば、文書回覧がスムーズになります。これはいずれの企業でも共通するルールです。
回覧文書をすぐに見る時間がない時は、回覧文書に捺印やサインせずに次の人に回し、後から閲覧できるようにしましょう。

4. 不在者を飛ばして次の人に回覧する

次に回したい相手が不在の場合は、すぐに戻ってくると分かっている場合を除き、不在者を飛ばして回覧文書を回すのが鉄則です。ただ、文書の内容が不在者に大きく関わっている、大きな決裁権を有している、といったケースでは話が変わります。このようなケースで不在者を抜かして回覧してしまうと、あとからトラブルになりかねません。自身、もしくは不在者の上役に相談したうえで行動しましょう。

回覧文書のよくある課題

回覧文書を運用しているものの、非効率になってしまう、回覧状態の確認が難しい、といった課題に直面するケースは珍しくありません。よくありがちな課題を解説します。

回覧状況を把握できていない

対象者があまりにも多く、どこまで文書が回っているのか分からないとい状況があります。
回覧状況を把握できないと、遅滞を改善するように催促もできません。

回覧がなかなか進まない

紙の文書を用いているケースでは、回覧がなかなか進まないといった課題が多く見受けられます。紙媒体の場合、対象者がオフィスにいないと書類の受け取りや確認ができず、回答も遅れてしまいます。
近年、テレワークを多くの企業が導入したことで、この課題が顕在化しました。

セキュリティリスクが高い

また、紙の文書を用いた回覧は、セキュリティリスクを高めるおそれがある点にも注意が必要です。文書の紛失によって、第三者に重要な情報を見られてしまったり、情報が外部へ持ち出されたといったことが起こりかねません。さらに、悪意をもつ社員によって内容の改ざんが行われるおそれもあります。

回覧文書の運用効率化にはコンテンツクラウドの活用がおすすめ

回覧文書の運用を効率化するには、個々の従業員が書き方やルールを理解したうえで遵守しなくてはなりません。
また、Boxのような多機能なコンテンツクラウドの導入も回覧文書の運用効率化に有効です。いつでもどこでもクラウド上のドキュメントへアクセスできるため、回覧文書の効率的な運用が可能です。

コンテンツクラウドの導入によって、経営者や部門担当者はスピーディな意思決定を行えます。アップロードした回覧文書はすぐさま関係者間で共有でき、ワークフローの改善にもつながります。

なお、現在ではさまざまなクラウドストレージサービスがあり、導入や運用に要するコスト、実装されている機能などが異なります。サービスを選ぶ際には、セキュリティ対策の観点から適切にアクセス権限を設定できるものを選びましょう。さらに承認フローの自動化および申請、承認状況の可視化などを行えるサービスがよりおすすめです。

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