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社内DXの必要性や取り組みの対象、推進ポイントやツールまで一気に解説

 公開日:2023.01.27  更新日:2023.04.18

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DXに取り組む企業は増えてきましたが、そもそもなぜDXが推進されるようになったのでしょうか。本記事では、DXを推進する上でまず社内でDXを実践する必要性とそのメリットや、どういった取り組みが求められるかについて解説します。また、実際に推進する際の注意すべきポイントや、おすすめのツールについてもご紹介します。

社内でDXを実践する必要性

近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業はますます増えています。 そもそも、企業がDXに取り組むのはなぜでしょうか。

第1に、これまでの業務が効率的に行えるようになるというメリットがあります。例えば紙文書のデジタル化や、勤怠管理を紙やExcelではなく専用のITツールで管理することでノンコア業務を減らすことができるため、効率が改善されます。同時に働き方改革を推進にもつながるため、従業員のモチベーション向上や定着、採用増も期待できるでしょう。

第2に、災害や事故といった非常事態はいつ起きるか分かりません。そこで、DXを進めておくと、そういったことが起きた際、スピーディに対応し事業を継続できるようにする「BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)」対策にも有用です。テレワーク環境を整えておくことで、事業継続に最低限必要な人員を確保し業務を止めなくてすむようになります。

その他にもたくさんありますが、例えば、経済産業省が推進している「DXレポート」においては「2025年の崖」への対応が求められています。「2025年の崖」とは、多くの企業に残る複雑、ブラックボックスのレガシーシステムを改善しなければ、やがて運用やメンテナンス、データ活用などに問題が起き、2025年以降、日本国内だけで年間12兆円の損失が生まれる可能性について示したものです。

こうしたリスクに対応するためには、各企業がビジョンを持ち、早急に自社内に効果のあるDXを進めていく必要があります。

社内DXの取り組み対象

では、社内でDXを実施する対象は、どんなものがあるでしょうか。ここでは代表的な例を挙げてみます。

仕事環境

DXにおいては、何はともあれ従業員が仕事をスムーズに進められる環境の構築が求められます。身近な例では、テレワーク環境の整備や、オンライン会議ツールなどを使ったコミュニケーションの活性化、非効率化の根本原因となっている資料やファイルの散在の解消、ITツールで社員の安全や健康管理を図る取り組みがこれにあたります。

会社によって効果的な手法や優先順位は異なります。自社状況を把握し、優先度の高い施策から進めます。

業務プロセス

DXを進める際には、業務フロー・プロセスといった業務の根本から見直しを図ることが重要です。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • 紙文書のデジタル化を含め、ファイル管理の一元化と自動化
  • デジタルデバイスを活用したリモート営業活動
  • バックオフィス業務における決裁や承認フローのデジタル化

ハイブリッドワークの時代となり、紙文書のやり取りや判子、コピーやFaxを受け取るために出社するといった手間を削減することで、業務効率化とともに働く環境の改善にもつながります。ファイル管理やコンテンツ管理は、想像以上に業務効率化に効きます。ぜひ他の文書管理関連ブログも参考にしてください。

顧客接点

様々なデジタルツールがあふれ、消費者の価値観も多様化する現在、より強固な顧客接点を持つことは今まで以上に重要視されています。
ECサイトの開設や、チャットボットを活用したコールセンター業務自動化、FAQページ設置といったITを活用したDX施策は、顧客対応力の強化と対応に必要な業務リソースの削減の両方に効きます。
顧客対応の変革は社外向けのDXにあたる要素ではありますが、社内の業務プロセスに少なくない影響があるため、社内DXを目的とする場合にも優先的に検討すべき取り組みと言えます。

社内DXを推進する上でのポイント

社内のDXを推進する際には、あらかじめ以下のようなポイントを押さえて実践していくと、成功しやすくなります。

経営層の関与

経営層が十分にDXを理解し、「なぜDXに取り組むのか」や「DXを通じてどのような企業を目指したいのか」といった目的やビジョンを明確化することが重要です。それらを現場の各部門へ伝達し、認識を共有することで全社一丸となってDXに取り組めるようになります。
取り組みをIT部門などに丸投げせず、経営戦略面から、経営層がしっかり関与し、ゴールに向かって伴走していく必要があります。

現場の協力

経営層が決定した目標に対し、現場の協力は不可欠です。やみくもに新たなシステムやツールを導入しても、現場での活用が進まなければ旧来のシステムに頼ったままの状況は変わりません。
DXに取り組む際には、現場の意識改革を念頭に、あらかじめアプローチ法を考えておくとよいでしょう。例えば、DXに関する説明会を開いたり、実際に体験してもらう機会を設けたりするのも一案です。

小さい規模からの開始

企業にとってDXはとても大きなチャレンジであり、一筋縄ではいかない場合も少なくありません。いきなり大規模な投資や業務体制の変更を行うと、リスクばかりが高まります。 まずは実践する施策に優先順位を付けて、試験的なスモールスタートで進めていくことが大切です。キーとなる人にも参画してもらい、成功事例やノウハウをある程度蓄積できた段階で、徐々に規模を大きくしていくとよいでしょう。

人材・体制の確保

DXには多くのハードルがあり、実践の結果として目に見えるような効果ばかりではないことは珍しくありません。アビームコンサルティング株式会社が行った調査では、DXに成功したと認識した会社はわずか約7%という結果も出ています。

成功と失敗を分ける最も大きな要因となったのが、「全社員へのデジタル教育」と説明されています。
DXを進めるための人材や教育、運用体制を確保することは非常に重要です。特に人材に関しては、ただITスキルに長けているだけでなく、各部署の業務を理解し、ときには各部門と調整する能力も求められます。
また、前述のように経営層が率先してDXを推進していくためには、経営陣にも高度なデジタルリテラシーが求められます。最新技術の導入や、プロセスを変革するに当たり、適切かつ迅速な意思決定ができる体制を構築しましょう。エキスパートの社外人材活用はもちろんのこと、社内での人材育成にも目を向けていくことが重要です。

社内DXで導入を検討したいツール例

ここからは、社内のDX推進におすすめのツールについてご紹介します。

コミュニケーションツール

ハイブリッドワークに代表される多様な働き方を行う際の新たな課題として、しばしばコミュニケーション不足が挙げられます。これに対し、オンラインコミュニケーションを実現・円滑化するツールの導入で対策できます。例えばチャットツールやオンライン会議システムなどが好例です。

コンテンツ管理ツール

コミュニケーションとは相互理解です。より良いコミュニケーションに必要なファイルやコンテンツを使いやすくすることで、オンラインやデジタル化したコミュニケーションの効果を最大化することができます。業務に必要なファイルを正しく、迅速に得て、利用できるように管理を行うことは、生産性の大きな向上や働き方改革につながります。社外との安全な情報連携を行う必要性もますます高まっており、ファイルサーバー含めコンテンツ管理のクラウド化の検討が叫ばれています。

RPAツール

昨今、RPAという言葉をよく耳にするようになりました。RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、定型業務を自動化してくれる仕組みです。RPAツールを導入することで、従業員がコア業務へ集中でき、生産性の向上が見込めます。

チャットボット

RPAと組み合わせて活用されることの多いのがチャットボットです。チャットボットにより、顧客からの問い合わせに対して、自動的に簡単な回答を行えるようになります。さらに社内ヘルプデスクなどで、従業員からのよくある問い合わせにも対応できるようになるでしょう。

まとめ

DXの推進、特に社内を対象にしたDXは、業務効率化やリスク回避、事業や業務継続のために欠かせない重要なテーマです。DXは広範囲にわたる取り組みでもあるため、スモールスタートや試験的な取り組みも重要です。まずは社内改革の一環となる社内DXにフォーカスし自社状況の把握に努め、明確な目標をもとに、基盤部分から整えるべきか、その上にのる業務ごとに行うかといった整理も踏まえ、優先順位を付けて進めていきましょう。

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