クラウドファイルストレージとコラボレーションの台頭
クラウドファイルストレージやコラボレーションサービスは、急速に企業に浸透しています。ファイル同期や共有機能と呼ばれるこの手のツールは、元々はコンピューターやモバイルデバイス間でのファイル保存、同期、共有を手助けするコンシューマーサービスに端を発しています。このようなツールは、まさに革新的であったと言えるでしょう。
ユーザーは今、どのようなコンピューターやデバイスからでも自分のファイルにアクセスすることができ、誰とでも、どこからでも、かつてないほどに簡単でシンプルにファイルを共有することができるのです。多くのユーザーにとって、これこそが「クラウド」なのです。
このサービスは、否応なく急速にその価値を示しました。しかし、その一方で残念ながら、ビジネス上の需要やセキュリティ要件を満たす形で作られていたものは僅かであったのです。そのため、多くの企業や組織が単純にこういったサービスを禁止したりブロックしたりしましたが、ビジネス的な利益を提供することがわかり、それらのツールの利用は不可避な状態になっているのです。
それに対応する形で、企業レベルで利用可能な選択肢が現れました。しかしながら、多くのセキュリティ専門家はクラウドストレージサービスとコラボレーションが意味すること、そしてコンシューマーサービスと企業向けサービスの違いを理解することに苦戦しています。このようなサービスのうちのいくつかは、実際に従来のオンプレミス環境でのファイルストレージよりも優れたセキュリティ性を提供しています。
新たな機能や競合企業の登場とともに市場は驚くほど急速に発展しています。私たちは、新たな市場での競争上の優位性を得るために競い合うなかで、継続的な変化や成長を目の当たりにしています。クラウドファイルストレージやコラボレーションサービスは、避けようのない破壊的な変革なのです。
セキュリティに関する意味合いと重要な利点
リスクは明白である。誤ったサービスを選ぶか誤った設定をして、効果的にファイアウォールに穴をあけ、インターネット上のすべてのユーザーに対して自身のファイルへ無制限のアクセスを提供する、ということは非常に簡単なことです。可視化や制御機能の集中化なくしては、従業員は間違いを犯し機密情報を外部に晒してしまうでしょう。不安定なサービスを選定すると信頼性のなさや外部に晒されたファイルのもたらす結末に苦しむこととなるのです。
ファイルのセキュリティはインターネットが利用されるはるか以前から大半の企業が取り組んできたものです。企業は、それらをクラウドサービスによって、そのセキュリティをグローバルな規模で失うこともありうるのです。しかしながら正しいサービスを選び、適切に設定を行えば、既存のファイルストレージでは不可能であった高セキュリティの恩恵を実現することが可能になります。
全てのファイルストレージを集中化させることにより、セキュリティには完全な制御性と可視化における課題を排除することが可能になります。すべてのユーザーとデバイスから、すべてのファイルに対しての完全なアクセス履歴をトラッキングでき、内部および外部両方でファイルがどのように管理され共有されるかということを、企業全体に対して設定することが可能になります。そしてその他多くのセキュリティ対策とは異なり、これらはビジネス上で必要なことをしながら行えるため、非常に取り入れやすいものなのです。
代替はあるのでしょうか? 企業内に散在する多くのファイルリポジトリに数だけ、分散管理し、異なるポリシーを適用し、リアルタイムな監視を行うことは困難を極めるでしょう。
このレポートでは、クラウドファイルストレージとコラボレーションサービスのセキュリティに関する詳細な情報を提供することを目的に提供されます。ここでは、セキュリティの基礎 (リスクや利点を含む)、セキュリティの主要機能、そして暗号化などのより先進的なセキュリティ機能をいくつかご紹介します。セキュリティの専門家たちが自社への正しい選択肢を評価、選択、利用する手助けをするため、企業向けサービスとコンシューマー向けサービスを比較します。
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