お客様事例|日本コンベンションサービス株式会社
スピード感を持った対応が求められる国際会議の運営でBoxを活用!
日本コンベンションサービス様 国際会議部のユースケース紹介
Customer Success Teamより、業界・業種別のBoxユースケースをお届けします。
ユースケースサマリー
- G20など国際会議の運営に関わる業務にてBoxを活用。
- 運営に関する最新情報を把握するためBoxに情報を集約。
- 機密情報を扱う参加者ID作成作業でBoxを活用することで、タイムリーに情報を入手でき、より正確な業務遂行が実現。
- プレスリリース用の写真の公開作業をBoxを用いることでスピードが向上。
今回は、官公庁主催の国際会議や学術団体などが主催する様々な国際会議を受託し運営されている日本コンベンションサービス株式会社様のユースケースをご紹介します。
2019年に開催された「G20 貿易・デジタル経済大臣会合」の運営や「即位の礼」の国際メディアセンターの運営にて指揮をとられた国際会議部 部長の中村さんにインタビューを行いました。刻々と状況が変わるスピード感を持った対応が求められる現場で、Boxはどのような役割を果たしたのか、詳細をお聞きしました!
日本コンベンションサービス株式会社 国際事業部 国際会議部 部長 中村 祥二 氏
日本コンベンションサービス株式会社
国際事業部 国際会議部 部長
中村 祥二 氏
業務内容について
Q: 業務内容について教えてください。
A: 国際会議部では官公庁主催の国際会議や業界団体・学術団体が主催する国際会議を誘致から実施まで支援しています。2019年の代表的な案件としては、日本で初開催されたG20関連で、茨城県つくば市で開催された「貿易・デジタル経済大臣会合」と北海道倶知安町で開催された「観光大臣会合」の運営を担当致しました。G20以外では、10月に開催された「即位の礼」の国際メディアセンター(IMC)の運営を行いました。
貿易・デジタル経済大臣会合へ参加された各国大臣 出典:G20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合ウェブサイト
貿易・デジタル経済大臣会合 出典:G20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合ウェブサイト 会議の様子
Q: 国際会議の運営とは、具体的にどういったことをされるのでしょうか?
A: 会合・会談の設営、レセプションの設宴、宿泊、輸送、参加者登録対応、警備、同時通訳、プレス対応、展示やツアーの企画などの計画立案から運営まで携わります。これら全ての要素において、準備段階から本番まで、物と人の動きについて綿密に事前シミュレーションをおこないます。
G20の場合、それらをまとめた運営マニュアルは800ページを超えました。当日の運営チームの人数も約200名です。そのため、多岐に渡るコミュニケーションが発生します。
Boxについて
Q: 国際会議の運営で、Boxをどのように使っているか教えてください。
A: G20の会合運営における代表的な3つの使い方を紹介します。
運営に関する最新情報を把握するためBoxに情報を集約
マニュアルを含め、運営に関わるコンテンツは膨大な数になります。それらファイルを様々な手段(メール、電話など)でクライアントと共有してしまうと、”送ったのか送っていないのかわからない” , "最新の情報がどれかわからない"といった問題が発生してしまいます。そうならないように、全ての情報をBoxに格納するようにし、Boxへアクセスすれば、最新のファイルが手に入るという状態を作りました。
機密情報を扱う参加者ID作成作業でBoxを活用
国際会議の関係者が身に着ける「参加者ID」(顔写真付きの身分証明書)を作成する業務でBoxを活用しました。
参加者IDの作成業務では、IDに使う顔写真や氏名などの個人情報を取り扱います。常時更新が行われる情報を大量に扱う作業を正確に遂行するために、以前は多くの工数をかけていました。
今回は、Box上に国の担当省庁との共有フォルダを作成し、顔写真などの情報を逐次アップロードしてもらい、アップロードされた情報からIDを作成していきました。
Boxを活用したことによる最大のメリットは、タイムリーに情報を入手できることと、更新履歴の管理 (*1)ができることです。これにより作業の抜け漏れチェックが確認できるようになり正確な業務遂行が実現出来ました。また、機密情報である個人データを扱う上で、アクセス制限をかけられる等セキュリティが確保されていることも、Boxを選択する重要なポイントとなりました。
プレスリリース用の写真をリアルタイムにBoxで共有
会期中、プログラム進行と同時に、現場の写真をウェブサイトにアップロードして各報道機関へ公開していく作業があります。通常、会合の開催場所とプレスルームが別々の場所にあるため、写真の受け渡しには課題がありました。撮影する写真は1日に500〜600枚、全会期では何千カットに及ぶこともあります。また、写真を公開するまでのスピードはとても重要な課題でした。報道機関にとっては、その日の夕刊の締め切りに間に合わせるために1分1秒争うほどタイムリーな情報共有が求められています。
過去にBoxがない時は、カメラマンが撮影した現場の写真をデスクトップPCに保存し、USBを持ってプレスルームに走ることもあり、タイムラグが発生していました。
今回のG20では、つくば市のメイン会場で撮影した写真データをBoxへアップロードし、クライアントである担当省庁の方に見ていただき公開する写真を選別していただきました。選別された写真を、本社のメンバーがウェブサイトにアップロードし、報道機関へ公開していきました。
Boxを使うことによって共有スピードは格段に上がったと思います。
プレスリリース用の写真共有
Q: クライアントとBoxを活用するにあたって工夫された点や苦労された点はありますか?
A: Boxの使い方を相手に覚えてもらわなくてはいけないので、プロジェクト開始時には現場の方に直接Boxの使い方を教えています。相手方にもITツールに詳しい方がいらっしゃるので、最初に教えるだけで、あとはスムーズに使えるようになっていました。
また、誰が見てもどのファイルがどのフォルダに入っているかわかるようにするために、フォルダ構成は工夫しました。具体的には、班別(総括班、会場班など)に分けて、フォルダにナンバリングと日付を入れました。
社外プロジェクトのフォルダ構成例
Q: Box導入後の効果で実感されていることはありますか?
A: クライアントとファイル管理をできるようになったことが大きい効果だと思います。以前はファイルサーバーで管理していたため、社内共有のみでした。
ファイル共有に関する工数や手間が削減されたため、生産性が上がりました。
紙の扱いも徐々に減ってきています。相手とファイル共有する際に、以前は印刷していたところを、Boxで共有するために印刷しなくてすむことが多くなりました。
さらに、SDGs(Sustainable Development Goals:エスディージーズ)への取り組みに、Boxの活用が役立っていると思います。
SDGsに対する企業側の取り組みも求められており、企業も社会性が求められています。弊社では膨大なデータをどのように取り扱うかという点が課題でしたが、Boxというプラットフォームを活用することで、 "紙を減らしましょう" "デジタル化して労働力を削減しましょう"という取り組みは、企業のSDGsへの対応の一環として、とても役立っていると感じています。
(インタビュー記事は以上となります。)
■Box機能について補足情報
*1) 更新履歴の管理
Boxに上書きされたファイルは過去のバージョンを自動的に保存します。そのため過去の更新履歴の簡単に確認することができます。
https://community.box.com/t5/コンテンツの整理とトラッキング/バージョン履歴へのアクセス/ta-p/53909
*2) アクティビティ履歴
Boxで共有しているファイルへのアクセス統計をBox上で簡単に確認することができます。
https://community.box.com/t5/コンテンツの整理とトラッキング/ファイルに関するユーザーアクセス統計の追跡/ta-p/53914
日本コンベンションサービス
株式会社
本社:東京都千代田区霞が関1-4-2 大同生命霞が関ビル18階
URL:https://www.convention.co.jp/
1967年12月に設立。日本万国博覧会(大阪万博)における政府代表者会議の運営をはじめ、 主要国首脳会議(Summit)、APEC、COP10といった国際会議、大規模な医歯薬系学会の運営といったコンベンション事業を中心に、 それに関連する語学サービス(通訳・翻訳)、人材派遣サービスや公共サービス、施設管理などを幅広く手がける。
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