お客様事例|株式会社チームスピリット
企業ニーズを満たすクラウド・コンテンツ・プラットフォームとしてBoxを導入
Dropbox、マイクロソフト One Drive、Google Driveを試用・比較した結果Boxを選択
米国salesforce.com, Inc.と2011年に資本業務提携したのを機に、受託型ビジネスからクラウドサービス(SaaS)の専業プロバイダーへと業態を転換させた株式会社チームスピリット(以下、チームスピリット)は、“ERPのフロントウェア”というコンセプトを打ち出したSaaSサービス「TeamSpirit」で急成長を遂げている。そのコンテンツ・プラットフォームとして、ユーザーとサービスプロバイダーの2つの立場から活用を進めているのがBoxである。
急成長を続けるTeam Spiritのビジネスを支援するクラウドベースのコンテンツ・プラットフォーム「Box」
チームスピリットは“ERPのフロントウェア”というコンセプトのもと、基幹業務につながる「勤怠管理」「就業管理」「経費精算」「工数管理」「電子稟議」などのシステムを「登録と承認申請のための仕組み」と再定義。ワークフローで承認後の登録されたデータをクラウド上に一元管理するサービスを構築した。
こうして2012年3月にリリースしたのがSaaSサービスの「TeamSpirit」である。その後、同サービスは2014年9月までの約2年半という短期間で、導入ユーザー数を350社、3万5,000アカウントに拡大。この実績はセールスフォース・ドットコム社からも高く評価されており、Salesforce.com Partner Award FY2014において「Best OEM Application Partner」アワードを受賞するに至った。
このように急成長するビジネスを支えているのがBoxだ。チームスピリットコーポレートセールスチームのアカウントエグゼクティブである岡田勝也氏は、「ユーザーとして、そしてサービスプロバイダーとして、両面からBoxを活用してきました」と話す。
単なる物置ではないコンテンツ管理のプラットフォームとしてBoxの利用価値を最大化
まずはユーザーとしてのBox活用であるが、チームスピリットはクラウドサービスを提供する会社として、自社システムにおいてもクラウドファーストを推進している背景がある。「自社内にサーバを持たない業務運営ならびにシステム管理を目指し、SFAやコールセンターの基盤としてSalesforceを導入するほか、自社サービスのTeamSpiritやGoogle Apps(メール)などのセキュアなパブリッククラウドの活用を進めてきました」と岡田氏は話す。
この流れの中で、必然的にファイルサーバもパブリッククラウドの利用が前提となり、Dropbox、マイクロソフトのOne Drive、Google Drive の試用を進めた。しかしながら、いずれのサービスも機密情報の権限設定やアクセスログ管理などのセキュリティ、利便性といった観点から、十分な満足を得られることができなかった。というのも、これらのサービスはどうしても単独の“物置”に終わってしまう、つまりコンシューマー向けの機能は比較的充実しているものの、法人向けのサービスとしては物足りなさを感じざるを得なかったからだ。
そうした状況下で出会ったのがBoxだったのである。「シンプルでセキュアなファイル共有、厳密な権限設定によるコンテンツの制御、追跡レポート、その他の管理機能が充実しており、エンタープライズの実務にも耐えられると判断しました。また、フォルダ間で柔軟に同期を取れるSync機能や保存容量が無制限であることにも大きな魅力を感じ、Boxの導入を決定しました」と岡田氏は話す。
また、アプリケーションとして使っている Google Apps、Office 365などに付属しているクラウドサービスを使用するという選択肢もあったかもしれないが、単なる安さと引換えにコンテンツ管理のプラットフォームを選ぶことは企業としてリスクと考えた。「同一のクラウドサービス内に備わっている複数機能を欲張って使い切るのではなく、“餅は餅屋”の考え方に立った組合せで全体最適化を指向することで、個別機能としてのBoxの利用価値を最大化できると考えました」と岡田氏は強調する。また、 Google AppsやOffice 365、Salesforceなどとの親和性が高いことも、Boxを選択した理由の1つだ。
周辺アプリケーションとの連携ソリューションのプラットフォームとしてBoxを活用
ユーザーの立場からBoxの利用価値や優位性を見極めてきたチームスピリットは、サービスプロバイダーとしての立場からも、そのソリューションを活用していく方針を打ち出した。「エンタープライズの求めるセキュアな要件に合致する」「APIによる周辺アプリケーションとの連携が可能」という2つの観点から、TeamSpiritの信頼性向上やスピードアップのためにBoxが役立つと考えたのだ。
「例えば、TeamSpiritで提供する経費精算ソリューションの場合、スキャンした領収書の取り込みなどイメージデータがますます増大していく傾向にあります。そうした中で顕在化している容量圧迫の課題を、Boxとの連携で回避することができるのです。また、PDFドキュメントを容易にスナップショットで取り込めること、労働基準局の監査や内部統制に対応してストレージに保管している全従業員の3年分の勤務表データをスピード出力できることなど、多くのメリットを提供することが可能となります」と岡田氏。
また、業務の滞留を避けるために、経営者や管理職がオフィスに不在であっても、タブレットやスマートフォンを使って、どこにいても、タイムリーに申請書の承認を行えるモバイル型のワークフローが求められている。「Boxを活用することで、こうしたモバイル環境とのダイレクトな連携を実現できることも大きなメリットです」と岡田氏は話す。
電子エビデンスの保存ニーズを先回りしたソリューションをBoxで実現
昨今、大量帳票の提出が義務付けられる監査対応や、3万円未満の契約書や領領収書の電子保存が認められるようになった電子帳簿保存法の改正、「Uber」に象徴される乗車区間や料金を明確な証明できるタクシーサービスの登場などにより、ペーパーレスによる電子エビデンスの保存ニーズが急速に高まってきている。
「特にTeamSpiritの主要ターゲットである従業員数が数百人から数千人規模の企業は、その対応準備を加速させており、当社としてもお客様のニーズに先回りして帳票保存ソリューションを強化していく必要があります」と岡田氏は話す。具体的には、勤務表や経費領収書、工数実績、稟議承認履歴などを対象に、Boxを利用した保存機能を提供していく計画である。
株式会社チームスピリット
本社所在地:〒104-0031東京都中央区京橋二丁目5番18号 京橋創生館4階
URL:https://www.teamspirit.com/
米国salesforce.com, Inc.との資本業務提携を機に、受託型の仕事からクラウドのサービス提供へと完全に業態をトランスフォームし、第2のスタートアップの道を歩み始めた。「人との関わりが人の成長を促す」ためのスパイラルを、日々の業務で実現できる環境を作りたいという思いから、「ERPのフロントウェア」のコンセプトを発想。「勤怠管理」や「経費精算」など、社員が毎日行う承認申請のシステムにSNSを組み合わせ、効率的に業務を行いながら、社員同士がお互いにフィードバックしあえるクラウド(SaaS)型サービスとして「TeamSpirit」を提供している。
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