AIのないコンテンツの世界について思い出してみてください。コンテンツを探しづらく、さらに使いにくかったのは、それほど昔の話ではありません。コンテンツプラットフォームは、情報を安全に保存・整理し、コラボレーションの基盤を提供するという重要な役割を果たしていました。しかし、チームは何時間もかけて手作業でドキュメントを選別し、情報を抽出し、重要なビジネス上の意思決定に役立つインサイトを導き出していました。AIがなければ、コンテンツは受動的なもの、つまり保存され、管理され、手作業で活用されるものだったでしょう。
コンテンツがあなたのために働くとしたら？Boxでは、AI時代のコンテンツ管理を再定義しています。AI の枠をチェックするために機能を追加している他のプラットフォームとは異なり、私たちはコアとなるメタデータレイヤーからインテリジェントなユーザーエクスペリエンスまで、AI を活用したワークフローから API まで、プラットフォーム全体に AI を深く統合しています。
当社は2023年にBox AIをリリースし、コンテンツの価値を解き放ち、組織の一人ひとりをよりスマートに生産的にすることを目指しています。先月には、Box AI Studioを発表し、顧客サポートの改善、従業員のオンボーディング支援など、企業が業務を自動化し、生産性を高めるために、業務に合わせたAIエージェントを簡単に作成・利用できるようになりました。
- インテリジェントなワークフローを実現する新しいAIエージェント - 意思決定を迅速化し、ワークフローを自動化する新しいBox AI抽出エージェントと、Box AI Studio APIを介したカスタムエージェントの作成機能により、チームが迅速にインサイトを把握し、AI主導でカスタマイズされたプロセスを構築できるようになります
- よりスマートで直感的なAIエクスペリエンス – 複数ドキュメントクエリや強化されたAI機能により、ユーザーは必要な答えを必要な精度で迅速に得ることができます
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Box AIをより身近なものに - Business、Business Plus、Enterpriseプランのお客様にAIの利用範囲を拡大し、Box AI Unitsの導入により料金体系を進化させ、AI利用の管理と拡張を容易にします。
インテリジェントなワークフローを実現する新しいエージェントの導入
重要な情報が瞬時に入手でき、時間のかかる検索や手動のデータ入力が不要になる世界を考えてみてください。これが、Box AIの新しい抽出エージェントが解き放つ力です。これらのエージェントは、従業員が手作業ですべてのタグ付けを行ったり、セットアップやメンテナンスが難しく、非構造化データではうまく機能しない従来のテクノロジーに頼ることなく、ドキュメントや画像から重要な詳細を自動的に引き出します。
AIエージェントがもたらす変革を認識しているという点で、IDC*は、「組織の50%は、AIからより迅速にビジネス価値を達成するために、個々のコパイロットテクノロジーに集中するのではなく、特定のビジネス機能用に構成されたエンタープライズエージェントを使用する 」と推定しています。
Box AIの抽出エージェントは、Boxのエクスペリエンスにネイティブに組み込まれており、Box PreviewやBox Appsの「Autofill」機能からアクセスでき、Enterprise Advancedプランのお客様に利用いただけます。ボタンをクリックするだけで、ユーザーは長文で高密度な文書や画像から重要な情報を瞬時に抽出し、情報の正確性を検証してメタデータに保存することができます。
また、API経由でBox AI抽出エージェントを活用する機能の提供も開始しました。このAPIにより、開発者やAI技術者は、AIがビジネスに必要なものを正確に抽出するためのフィールドやカスタム指示を定義できるようになります。従来は手作業でミスが発生しがちだったこのプロセスを自動化し、大規模なメタデータ抽出を可能にすることで、最も重要なファイルだけでなく、すべてのコンテンツに対してメタデータの利用を実現します。API経由のBox AI抽出エージェントは、Enterprise Plusプラン以上のお客様にご利用いただけます。
さらに、APIサポートの追加により、Box AI Studioを拡張します。Box AI Studio APIを利用することで、開発者やAIの専門家は、ビジネスの文脈を反映した特定の質問への回答方法や、ドキュメントから抽出するフィールドの定義など、特定の指示でエージェントを設定・カスタマイズすることが可能です。
Box AIの抽出エージェントは、我々Fundwell社がコンテンツからインサイトを導き出す方法を変えました。1年以上、私たちはワークフローでBox AIの抽出APIをテストしており、月平均20,000回以上のコールを消費しています。明細書、納税申告書、投資文書（その多くは100ページ以上の非常に大きなもので、スキャンされることもあります）から主要な財務データを引き出すのに数時間かかっていたものが、今では極めて高い精度と信頼性でわずか数分で完了します。Boxは常に結果の質を向上させ、より効率的なプロセスと高いコスト効率を実現しています。私たちのチームは、手作業によるデータ入力よりも、戦略的なアドバイスの提供に集中することができます。Box AIは進化を続けており、当社のミッション・クリティカルなプロセスに最適なコンテンツインテリジェンスのツールであり続けています – Fundwell社CTOのアダム・アンソーリ（Adam Anzouni）氏
Box AI 抽出エージェントと AI Studio API の活用例をご紹介します。
- 不動産管理会社では、Box AI抽出エージェントを使用して顧客契約から重要な情報（契約満了日、契約金額など）を引き出し、重要な更新の意思決定や契約ワークフローを推進することができます
- 大学では、提出された助成金を幅広くに分析し、審査担当者のために要約し、助成金処理を加速する「助成金アシスタント」エージェントを作成できます
- 調達部門では、ベンダーの契約メタデータを使用して、ベンダーのオンボーディング、管理、支払い承認の自動化を行い、ビジネスの継続性を確保し、レポーティングとコスト管理をより容易にすることができます
Miller Tanner社では、手作業によるデータ入力に毎年数百時間を費やしており、お客様のために行う重要な業務が滞っていました。Boxの抽出APIを使用することで、ワークフローにAIをシームレスに組み込み、多様なソースからのデータを簡単に処理できるようになりました。Box AIは、複数の航空会社や言語にまたがるコンテンツからでも、重要な詳細をインテリジェントに抽出するため、私たちのチームは貴重な時間を節約し、効率を劇的に改善することができます。今後もBox AIの利用を拡大し、生産性をさらに向上させていきたいと考えています。 - Miller Tanner&Associates社最高デジタル責任者のダニエル・コンロイ（Daniel Conroy）氏
すべてのBoxユーザーに強化されたAI体験を提供
Boxに保存されている画像（写真、グラフィック、設計図、文書スキャンなど）に対して、ユーザーが質問できるようになります。
これにより、Boxに保存された何百万もの画像から瞬時に洞察を得ることができ、生産性が大幅に向上します。例えば、不動産賃貸会社は、写真の画像クエリを使用して、物件の引き渡し状況を即座に評価し、理解することができます。保険会社は、Box AIを使って事故による自動車の損傷を評価することが可能です。
また、Box AIの複数ドキュメントクエリ機能を発表することができ嬉しく思います。ユーザーが選択した複数のファイルに対して質問を行い、コンテキストに基づいて正確な回答を即座に得ることができます。この機能は、Hubに質問するBox AI for Hubsの機能に似ており、フォルダー内のユーザーが選択したファイルセットに適用されます。これにより、大規模な手作業による検索が不要になり、ユーザーはより早く情報を見つけ、すべての回答に対して引用を表示し、正確性と信頼性のために調査結果を元のソースに遡ることができます。
この機能は、複数のファイルにまたがる情報に基づいて迅速に意思決定を行う必要があるユーザーにとって、画期的なものです。例えば、
- 金融関連会社は、個々のファイルに目を通すことなく、複数のレポートからインサイトを集約することができます
- 法務部門は、案件ファイル、契約書、法的文書に含まれる重要な条項や参照情報を瞬時に特定することができます
- 営業部門は、トレンド、レポート、顧客データを分析し、より多くの情報に基づいた戦略的な意思決定を行うことができます
Box AIをもっと身近に
この度、Business、Business Plus、Enterpriseプランのお客様にBox AI機能を提供開始できることを大変嬉しく思います。ユーザーはBoxウェブアプリのBox Previewからドキュメントや 画像を照会できるようになりました。また、Box AIをサイドパネルにシームレスに組み込み、ユーザーが簡単かつ直感的な方法でAIの応答品質に関するフィードバックを提供できるようにするなど、エクスペリエンスを強化しています。
企業がユーザーエクスペリエンスやワークフローにAIを統合するにつれ、AIの利用状況を理解し管理することが重要になっています。AIがもたらすダイナミックな価値を測定する場合、従来の価格設定モデルでは不十分なことが多いのが現実です。
このニーズを認識したBoxは、AI APIを含め、AIの利用状況をより透過的に追跡・管理する新しい方法として、Box AI Unitsを導入します。コンテンツへのクエリからメタデータの抽出まで、各AIインタラクションを個別の単位で定量化することで、企業はAIニーズを予測し、明確かつ正確に予算を最適化することが可能となります。
今日、コンテンツはあなたのために働くことができ、またそうあるべきです。Boxは、コンテンツが受動的なリソースから能動的なナレッジソースや自動化されたワークフローの原動力へと変化し、その可能性を最大限に引き出し、より大きな効果を生み出すお手伝いをしたいと考えています。
引用元: IDC, IDC FutureScape: Worldwide IT Industry 2025 Predictions, October 28, 2024
※このブログは Box, Inc 公式ブログ（https://blog.box.com/）2025年2月20日付投稿の翻訳です。
著者：Yashodha Bhavnani VP, Product Management BoxAI
原文リンク：https://blog.box.com/content-ai-transforming-intelligent-workflows-and-user-experiences-blog
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