コンプライアンスは企業や組織の運営や信頼性に関わる重要な項目であり、企業内や組織内でしっかり対策を行う必要があります。本記事では、社内コンプライアンスの意味と重要性から対策の方法、あまり意識されていないかも知れませんが、対策で重要となるコンテンツ管理の方法、ツールを利用したコンテンツ管理の強化についてご紹介します。社内コンプライアンス対策でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
コンプライアンス対策の意味と重要性
企業や組織は、「法律や法令を遵守する」という意味をもつコンプライアンスを意識したうえで、業務を行わなければなりません。コンプライアンスの遵守は、社会的な信用に直接関わる重要なことであり、違反行為があれば、これまで築き上げてきた信用が即、失墜しかねないのです。そのため、コンプライアンス対策の重要性は非常に高く、適切な対策を講じる必要があります。
社内コンプライアンス対策の方法
社内コンプライアンス対策の方法には、次のようなものがあります。
- ガイドラインの策定
- 社員教育
- 内部統制および監査
まず、社内コンプライアンスについて企業の行動指針となるガイドラインを策定し、社員教育を通して全組織内に浸透させる必要があります。そして、社内コンプライアンスを意識させる仕組みづくりである内部統制を行い、社員が遵守できているかを監査で確認します。内部統制および監査においては、チェックシートや評価表などの“コンテンツ”を円滑に運用することが重要であり、コンテンツ管理がカギとなります。
コンプライアンス対策で重要なコンテンツ管理の方法
コンテンツ管理を確実に行う方法として、ITツールの導入が挙げられます。ツールの導入により、要件定義とそれに応じたシステムを一から構築する必要がなくなり、開発費用も抑えられるので、時間と費用の節約が可能です。
便利なツールですが、選定する際は、情報ガバナンスおよびセキュリティがしっかりしているものを選ぶことが重要です。
Boxを活用したコンテンツ管理の強化
ここでは、クラウドベースのコンテンツ管理のコンテンツクラウド「Box」を導入することで、コンプライアンス強化を目してのコンテンツ管理の強化、およびコンテンツ管理にかける時間を大幅に削減できる例を解説します。
Boxとは
まずはBoxの簡単な概要をお伝えします。コンテンツクラウドのBoxは、セキュリティに強みを持ち、ISO27001をはじめとする多数の国際基準の情報セキュリティ規格に準拠しています。クラウドストレージの機能だけでなく、ファイル共有や共同作業、ECM(エンタープライズ・コンテンツ管理)、情報ガバナンスやコンテンツセキュリティを担う機能が整っており、企業情報であるコンテンツを管理する機能を網羅した利便性の高いツールです。このように、セキュリティの高さと機能性を兼ね備えていることから、Boxは大手企業を中心に多くの企業で採用されています。
Boxでコンテンツ管理をおこなうメリット
クラウドコンテンツ管理の機能を持つBoxであれば、テレワークへの対応も可能で、ファイル共有もスムーズに行えます。多くのツールやアプリと連携し、アプリをまたぐ複数業務でも一元的にコンテンツの利用、共有が可能になり、作業効率とセキュリティの向上が期待できます。
Boxでコンテンツ管理を行うメリットとしては、主に以下が挙げられます。中でも一元管理と多様な連携については、重要な点でもあるので詳しく解説します。
- 一元管理ができる
- 多様な連携ができる
- 効率が上がる
- セキュリティ対策ができる
一元管理ができる
コンテンツ管理機能を持つBoxなら、社内のコンテンツを一元管理することが可能です。部門ごとに管理しているコンテンツをBoxへ集約することで、書類を探したり、部門を移動して受け渡したりする必要がなくなるため、効率的に業務が行えます。集約することで、コンテンツを保存先ごとにセキュリティポリシーが異なるといったこともなくなり、かつセキュリティ管理ポイントも統合できるため、トータルでのセキュリティの向上が期待できます。
また、機密文書などのコンテンツを紛失するリスクや、ログ管理により誰が何にアクセスし、何をしたのかといったことの把握、法令が定める期間の文書完全性や削除防止を確実に実現するなど、内部統制強化に有用なコンテンツ管理ができます。
多様な連携ができる
多くの外部ツールやアプリなどと連携できるBoxを導入することで、コンテンツ共有や作業をスムーズに行えるため、生産性の向上につながります。連携できるツールやアプリは、「Zoom」「Slack」「Salesforce」「Microsoft 365」を筆頭に1,500種類以上にのぼります。異なるツールやアプリで共有したコンテンツはBoxで統合され、利用者の使用するツールやアプリでの閲覧および編集が可能となり、作業性が高まります。
また、以前は物理オフィスに缶詰になって紙文書をベースに監査を行っている企業も多く存在しましたが、昨今はコロナ禍の影響もありリモート監査のニーズが高まっています。そういう意味では、監査ファイルをBoxや各種コミュニケーションツールを使い、リモートで進めることができるのは時代に合っています。つまり、監査する側、される側共に監査DXにもつながるのです。
Boxがもつコンテンツ管理のコンプライアンス強化機能
Boxのコンテンツ管理をコンプライアンス面で活用するには、次の4つの機能が特に有用です。
- ログ取得
- 共有権限設定
- ファイル分類
- コンテンツ保護
ログ取得
テレワークが浸透してきたことから、社内コンプライアンスの監査をリモートで行うことが効率的です。リモート監査は、「いつ」「誰が」「どのコンテンツを」「どのように処理したか」を記録したログをもとに進めるため、ログ取得できるツールを用いる必要があります。
Boxにはログ取得機能が備わっているので、リモート監査でも問題なく対応が可能です。また、コンテンツをBoxで一元管理しているため、取得したログの閲覧もすぐに可能で、監査の進行がスムーズです。
共有権限設定
クラウドストレージにてコンテンツを一元管理することで、共有しやすくなる反面、誰でもアクセスしやすいという問題が生じます。社内コンプライアンスの観点から、関係者以外にコンテンツを開放している状況は好ましくありません。
Boxではコンテンツに共有権限を設定できるため、社内の関係者に絞ってアクセス許可を出すことが可能です。共有権限設定には7段階が用意されており、「閲覧のみ」など細かく設定できます。
ファイル分類
ファイルの運用は機密性とライフサイクルを考慮して行う必要があり、機密度や保管期間の情報をもとに分類しなければなりません。その点、Boxにはファイル分類機能が備わっているため、設定することで自動的に分類できます。
また、自動削除機能により、保持期間を過ぎたファイルは自動的に削除されることから、ファイルごとに定められたポリシーでの運用が効率よく行えます。誤ってファイルを削除してしまった場合も、管理者によって復元することが可能です。
コンテンツ保護
コンテンツを誤って削除するなど、文書の紛失は社内コンプライアンスとして重大な問題です。Boxはコンテンツの保持スケジュールを定めることで、コンテンツを保護する役割を果たし、重要なコンテンツを誤って書き換えたり紛失したりするリスクを抑えられます。
保持期間を過ぎたコンテンツは自動削除されるので、スケジュールの設定によってライフサイクルに沿った運用が自動で可能です。Boxを導入することで、社内コンプライアンス遵守につながり、作業効率の向上から生産性も高められます。
参照:https://www.boxsquare.jp/resource/information-governance-platform
まとめ
社内コンプライアンスは企業や組織の信頼性に関わることから、常に適切な対策を行う必要があります。社内コンプライアンス対策には企業情報である“コンテンツ”への注目が重要です。ITやクラウドの力を借りてコンテンツ管理を強化、アップデートすれば、社内コンプライアンスで重要な内部統制と監査においても、対策を行うことができます。
働き方が大きく変わる今こそ、企業においてのコンテンツの価値や意味を問い直し、その重要なコンテンツを適切に管理することで、社内コンプライアンスの強化につなげてみてはいかがでしょうか。
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