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今こそ考える企業でデータ管理が必要な理由

 公開日:2020.02.03  更新日:2023.04.18

  Box製品セミナー

データ量が年々増加していること、データが持つ価値が上昇していること、ビッグデータ解析などの重要性が増していること、さまざまな要因から現在では、データ管理がビジネスにとっていかに重要かを多くの企業が理解しています。しかし、その一方で適切なデータ管理をしっかりと実施できている企業は決して多くはないのではないでしょうか。

その背景として、部署ごとに運用されている業務システムやアプリケーションが生成するデータ、従業員が作成するデータ、社外から発生するデータを、うまく統合や一元管理ができないことなどがあげられます。

「データ管理ができないと何がいけないの?特に問題は生じていないけれど…」と思う方も多いでしょう。しかし、データを適切に管理できないことで起こる問題は、一業務においてはともかく、企業経営の良し悪しに大きく関係します。

ここでは、企業でデータ管理を適切に行うことがいかに大切かをお伝えします。これを機に、ビジネスにおいてデータを管理することの意義を知り、今後の取り組みを検討してみましょう。

data-management

 

不適切なデータ管理で起こる問題とは?

Veritas Technologies(ベリタステクノロジーズ)が2019年5月13日にデータ管理と収益に関する調査報告書『Value of Data(データの価値)』を発表しました。この調査は日本を含む世界15ヵ国で実施されました。

同調査報告書によれば、従業員は目的のデータを探すために1日あたり平均2時間を浪費しており、その結果として仕事効率が平均約16%低下しているそうです。また、日常的に適切なデータ管理に投資している企業は全体の約70%(日本は約65%)あり、コスト削減にも成功しており、約69%(日本は約54%)の企業が従業員の生産性向上に成功しているとのことです。

このデータから見るだけでも、データ管理の重要性をご理解いただけたのではないかと思います。

このデータから得られる洞察は、データ管理を実施していない企業では従業員の生産性は低く、無駄なコストが発生していることになるのです。

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あらためて考えるデータ管理とは?

単に「データ管理」だけでは幅広い意味を含む言葉なので、結局のところデータ管理とは?と疑問を持つ方は多いかと思います。たとえば、部門ごとに個別稼働している業務システムやアプリケーションが生成するデータをデータベースやストレージに保管することもデータ管理の一種です。業務で生成するファイルをファイルサーバーに共有可能な状態で保管するのもデータ管理だと言えます。

 

ただし、狭義のデータ管理とは「分断化された業務ファイルや業務システム、アプリケーションが生成するデータを統合し、組織中のあらゆるデータを一元管理すること」だと言えます。一元的に管理する、というのが非常に重要なポイントです。こうした適切なデータ管理を実現すると、何が良いのでしょうか?

 

1. データ検索性の向上

異なるデータが一元管理されている環境では、従業員が欲しいデータを瞬時に呼び出すことが可能です。データ検索性は向上し、それに伴って従業員の生産性も向上します。

 

2. データ共有効率の向上

今まで部門ごとに稼働しているファイルサーバーが統合された環境を想像してみてください。統合された環境にデータを共有することで、各部門で発生した無駄なデータ入力作業や部門担当者同士のファイルのやり取りは簡素化されます。データ共有効率が向上するということは、手っ取り早く従業員の生産性が向上するということです。

 

3. セキュリティの向上

企業のセキュリティ対策が難しい理由は、保護するべきデータが組織のいたるところに分散しており、広範囲にデータを保護するためのセキュリティシステムも構築する必要があるからです。例えば、どこにあるか分からないものを守ることは非常に困難です。一方、データが一元管理されている企業では、セキュリティ対象を限定したシステムを構築できるため、セキュリティを容易にかつ迅速に向上できるうえに、セキュリティ対策コストは削減できます。

 

4. データ管理コストの削減

企業では日々生成されるデータを安全に、かつ長期的に保管する必要があります。それだけで多大なコストがかかりますし、データが日々増えていくことを考慮すれば、データ管理コストを極力削減するのがビジネスの肝になります。しかし、データが部門ごとに点在している環境ではコスト削減どころではなく、むしろ増加していきます。管理対象を統合することで管理コストも削減できるようになります。

 

適切なデータ管理を実施することのメリットは非常に多く、企業の生産性や収益に直接的に影響します。大切なことは、それらを十分に理解した上で「自社がデータの一元管理を実施できたら?」と想像し、検証してみることです。そうすれば、データ管理がいかに重要かを認識でき、優先度も検討でき、正しい取り組みを行えるでしょう。

 

データ管理を成功させるポイント

とはいえ、すべての企業がデータ管理に成功しているわけではありません。中には取り組みに失敗する例もありますし、一元管理に成功しても、その後のデータ運用課題が残されています。そこで、データ管理を成功させるポイントについてご紹介します。

 

データ管理の目的を明確にする

目的なきプロジェクトに目標は立てられませんし、目標がなければ何かを成し遂げることもできません。データ管理も例外ではなく、最初に目的を明確にして関係者全員で共有することが大切です。

 

管理対象にするデータを整理する

データ管理に取り組む際はいきなり組織全体のデータを対象にするのではなく、管理対象にするデータを整理します。場合によっては管理対象を狭くする方が成功するケースも多いため、目的や目標から一元管理すべきデータを整理しましょう。

 

限定的にデータ統合を実施してみる

データを整理したら、限られた範囲の中でデータ統合を実施し、効果検証を行います。そのデータ管理には本当にビジネス効果やコスト効果があるのか?などを確かめながら、かつデータ管理のノウハウを積み上げていきます。

 

適切な統合ソリューションを選ぶ

データ管理を実施することでビジネス効果があると確証を得られたら、適切な統合ソリューションを選んで管理対象を徐々に広げていきます。

 

データ活用について考える

最も大切なのは、データを統合してからの運用です。一元管理を実現しただけでは何も変わりません。問題は、それらのデータをどう活用するか?です。検討段階から必ずデータ活用についても考えながら、プロジェクトを進めていきましょう。

 

企業にとってデータは最も重要な資産です。これらのデータをいかにスマートに管理(攻めの活用に関しても、守りのセキュリティに関しても、です)するのか、そして活かしていくのかは現代企業にとって優先度が高く、急務と言えます。ぜひこの機会にデータ管理の重要性について、再考してみてはいかがでしょうか。

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