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文書管理の基本とは?
その重要性と失敗しないためのポイントを解説

 公開日:2022.02.03  更新日:2023.04.18

  Box製品セミナー

企業には、提案書、契約書や企画書、マニュアルなど多種多様な書類、文書がありますが、適切に管理されているでしょうか。文書管理を怠ると、探すのに時間がかかるだけでなく、重要な文書が漏えいしてしまい、思わぬ損害を被るリスクも高まります。
この記事では、DX時代に必須といえる企業の文書管理(コンテンツ管理とも呼ばれます)の基本から重要性、失敗しないために抑えておきたいポイントを解説していきます。

文書管理の基本

私たちが日々手にする文書には、作成・活用・保管・保存・破棄というライフサイクルがあり、文書管理はこの流れを適切に管理することが基本です。
管理する文書は、紙媒体だけでなく電子文書も含まれ、従業員が個人で管理する文書と企業全体で管理を行う共有文書両方が対象となります。2022年は電子帳簿保存法(電帳法)の改正も行われ、電子文書(電子ファイル)の管理がより重要と言われています。
また、コンプライアンスの強化やペーパーレス化の流れもあり、紙文書をキャビネットや書庫で管理するのではなく、企業で電子化されたファイルを一元管理する文書管理システム(コンテンツ管理システム)の利用も進んでいます。

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文書管理の重要性

文書管理の基本について解説しました。では、なぜ文書管理が必要とされているのでしょうか。ここでは、いかに文書管理の徹底が大切なのか、管理することで得られるメリットをみていきましょう。

業務効率の向上

文書管理ができていないと、業務上必要になったときに見つけられず、無駄な時間を費やしてしまいます。目的の文書をスムーズに見つけられない状態では、社内の情報共有やコラボレーションも上手くいきません。
文書を整理して情報を見つけやすくすることで、アクセスする時間を短縮でき、業務効率を高めることができます。DXの推進の1つに文書管理が謳われる理由は、文書の無い業務はほぼ無いと言え、それ故に文書管理をしっかり行うと業務効率やそれに伴う生産性が上がるためです。コロナ禍でテレワークが進み、オフィス以外から文書やファイルという情報に正しく、素早くアクセスできることは業務効率化を図る上で非常に重要なのです。
また、ノウハウをチームや社内の他部門でも共有できるようになれば、企業全体の組織力向上やイノベーションにもつながるでしょう。

セキュリティリスクへの対策

大切な情報が漏えいしてしまうと、自社独自のノウハウが流出するだけでなく、それがニュースになれば企業の信用問題にもなりかねません。文書管理は情報ガバナンスの一端なのです。

日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)が2018年に行った調査によると、情報漏えいの原因は、置き忘れや誤操作といった内部からの流出が半数以上を占めています。また、昨今の働き方の多様化により、新しく「テレワーク等のニューノーマルな働き方を狙った攻撃」がIPA発表の2021年の情報セキュリティ10大脅威にランクインしています。

2021年8月23日:IPA「情報セキュリティ10大脅威 2021」
https://www.ipa.go.jp/security/vuln/10threats2021.html

こうした相次ぐ企業の不祥事やSNSの普及、働き方の多様化などの理由から、今やコンプライアンスは企業が守らなければならない最低限のルールになっています。
文書管理は、情報漏えいすることや改ざんといったセキュリティリスクを抑えるのに大きな役割を果たします。

管理スペースの削減

紙の文書は日々増え続けるため、定期的に整理・処分を行わなければ、同時に管理するために必要なスペースも増え続けてしまいます。
管理スペースが拡大すると、必要な文書を探すのに無駄な時間を費やしてしまったり、管理担当者の負担が大きくなったりする要因にもなりかねません。
上手に文書管理をして整理することで、管理スペースや保管する手間・コストの削減につながり、従業員は整理整頓されたオフィスで働くことができます。

対策はいくつかありますが、有力なものとして、紙から電子化への移行も、その効果を高める方法のひとつといえるでしょう。ペーパーレスはオフィスに保管された物理的な紙によって働く場所の束縛からの解放とも言え、ハイブリッドワークを始めとした働き方改革にも有効な取り組みであり、多くの企業が推進しているデジタル化の一歩でもあります。

顧客への対応

顧客満足度の向上は、企業活動において重要なテーマの一つです。

文書管理が行き届いていない状態では、顧客からの問い合わせにスムーズに対応できず、場合によっては誤情報を送付してしまうリスクもあります。また、誤送信対策として未だにPPAP(パスワード別送添付メール)でファイルを送付するだけで「この企業は遅れている」「とてもDXが進んでいるとは思えない」といった、ありがたくないレッテルを貼られることもあります。前述のコンテンツ管理を利用し、顧客のニーズや履歴などの情報を共有することで、適切かつ迅速な顧客対応をおこなえるようになり、顧客満足度の向上も期待できます。
また、社外との共有もメール依存が不要となり脱PPAPも図れます。文書管理は企業だけでなく、顧客対応の改善にもつながる重要なプロセスといえるでしょう。

文書管理で失敗しないためのポイント

ここまでで、文書管理をきちんと行うことの重要性、それによって得られるさまざまなメリットを整理しました。では、文書管理を失敗しないためには、どのような点に気をつける必要があるのでしょうか。管理に関する注意点をみていきましょう。

要点を押さえたルールを策定する

文書管理に関するルールが必要なのは言わずもがなですが、何でもいいというわけではありません。文書管理のルールを策定する際は、以下の4項目を必ず抑えておきましょう。

文書管理の対象の明確化

管理する文書、ルールがどこまで適用されるのかなどの対象範囲を明確に規定する。

保管・保存する文書の明確化

文書と一口に言っても、カタログ、図面、契約書や計画書、企画書などさまざまです。法律や社内における文書の重要度、保管・法定保存すべき文書の明確化などを行う。

文書の作成・保管・保存方法を定める

作成する文書名やファイルの命名、保管期限や保管場所などのルール策定。また、フォルダ設計や管理権限設定を行う。

廃棄方法・罰則を規定する

保存期間が経過した後の廃棄方法、規定を破った場合の罰則に関するルール策定。

上記の基本4項目を押さえつつ、文書のライフサイクルに沿って「5W1H」を揃えれば、効率的な文書管理、かつ漏れのない運用ルールを作成することができます。

紙と電子で扱いを分ける

文書管理システムを導入したとしても、いきなりすべてを電子化するのは難しいもの。
紙文書と電子文書の規定が曖昧では、従業員の混乱を招きやすく、違いが発生するたびにその都度対応しなければなりません。
管理の基本は共通ですが、紙文書かデジタル文書かで管理方法は異なります。マニュアルは2種類用意してそれぞれ明記しておきましょう。
従業員がきちんとルールを理解していれば、認識の違いや管理ミスの防止にもつながります。

分類を明確におこなう

文書管理のルールを策定するだけでなく、文書を的確に分類することも重要なポイントです。ここでは、よく利用される文書の分類基準についていくつかご紹介します。

業務プロセス別

営業プロセスや製造プロセス、人事採用プロセスなどの業務プロセスごとに階層を作り、ツミアゲ方式で分類します。

書類別

契約書や見積書、稟議書、企画書など、文書の種類ごとに分類します。検索効率を上げるために、発生日や五十音順にするのがいいでしょう。または、高度なコンテンツ管理製品であれば、メタデータを付与できるため、メタデータで検索効率を上げることもできます。

顧客・取引先別

営業、購買部門など、顧客や取引先とのやり取りを重要度順・五十音順などで分類します。

作成・発生日別

文書を発生した年、月、日次の階層別に分類します。前述のメタデータでも可能です。

ファイリングの種類

紙文書ではファイリングが伴います。日々の業務で出てくる書類を分類・整理するのです。しかし、ファイリングと一口に言ってもさまざまな種類がありますので、自社に合った方法を選択してください。

バーチカルファイリング

書類をまとめてフォルダに挟み、引き出しやキャビネットなどで保管する方法です。

バインダーファイリング

文字通りバインダーや厚型ファイルに綴じて、本棚などで管理する方法です。

ボックスファイリング

書類を挟み込んだフォルダを、さらにファイルボックスに入れて管理する方法です。

[SMART_CONTENT]

まとめ

紙文書が最も信頼できて安全だと思う人も多くいますが、実は紙の書類はコピーされても分からないのも事実です。そして、紙文書を保管し続けていると情報漏えいのリスクが高まるだけでなく、管理スペースを圧迫して業務効率の低下を招く可能性もあります。
セキュリティや効率化を意識するなら、DX時代の現在はデジタル化しクラウド上で管理するのがベストな選択といえるでしょう。
ペーパーレスと共に「文書管理を最適化したい」「少しでも無駄な業務を減らしたい」「DXを推進したい」という企業の方は、この機会にぜひクラウドでのコンテンツ管理を検討してみてはいかがでしょうか。コンテンツに注目することがDXへの第一歩かも知れません。

DXやニューノーマルの文脈からあらためて注目を集める「文書情報マネジメント」

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