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レガシーシステムとは何か|
概要・問題点・脱却方法をわかりやすく解説

 公開日:2024.01.30  Box Japan

  Box製品セミナー

ビジネス環境の変化に伴い、レガシーシステムによる問題点が浮き彫りになる企業は少なくありません。本記事では、レガシーシステムについての基本情報や問題点、さらに脱却方法をわかりやすく解説します。レガシーシステムから新しいシステムへの移行を検討されている方は、ぜひご一読ください。

レガシーシステムとは何か|概要・問題点・脱却方法をわかりやすく解説

レガシーシステムとは何か

レガシーシステムとは、IT分野で古いシステムを意味する用語です。「レガシー(legacy)」とは、英語で「遺産」「形見」といった意味があります。未来へ受け継がれるものという意味で使われるのが一般的ですが、レガシーシステムという用語は、古くなった技術や仕組みを元に構築されているシステムを指します。レガシーシステムであるという判断は新しい技術との比較が基準となるので、特に「導入後〇年経過したもの」といった明確な定義があるわけではありません。具体的には、1980年代から導入が始まったオフコンやメインフレームといったオンプレミス型システムがレガシーシステムと呼ばれています。クラウド化が進んだ現代の技術は、当時に比べ著しく進化しており、その最新技術が適用しにくいレガシーシステムの刷新を検討する企業が増えています。

レガシーシステムと「2025年の崖」

経済産業省の「DXレポート」によると、レガシーシステムを採用し続けた場合、2025~2030年にかけての経済損失が最大12兆円にまで及ぶ可能性があると報告されています。この問題が「2025年の崖」です。レガシーシステムは最新のテクノロジーと規格が合わず刷新が困難であるという問題に加え、2025〜27年には「固定電話網(PSTN)」や「SAP製ERPの保守サポート」の終了や、技術者の高齢化による人材不足など、複数の問題が重なります。これらが足かせとなりDXを進められない結果、日本経済全体に悪影響を及ぼす可能性を「2025年の崖」という言葉は示唆しています。

参照元:経済産業省|DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~

関連記事:経産省が警告する「2025年の崖」とは?企業が取るべき戦略とクラウドストレージの役割

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レガシーシステムができる原因

業務効率化につながるシステムとして導入されたはずなのに、なぜレガシーシステムと化してしまうのでしょうか。原因として考えられるのは以下の3点です。

部分最適化を繰り返している

大企業の場合は、部署ごとに新しい技術を導入して、システムの最適化を行うことが多々あります。この部最適の繰り返しがシステムの肥大化や複雑化を招き、新たなシステムへの移行や全体最適化を妨げ、レガシーシステムを生み出します。

システムがブラックボックス化している

長期間にわたり運用されているシステムは、修正や更新が繰り返されて、その企業独自の設計になりがちです。独自のシステムとなると保守できる技術者が限られますが、運用できる人材が定年退職によって不在になれば適切なメンテナンスが行われない状態に陥ります。その結果、システム自体がブラックボックス化して、レガシーシステムとなります。

外部企業にシステム開発を依頼している

企業内にシステム開発を行う部署や人材が存在しなければ、外部に業務を委託するしかありません。それによってコスト削減が叶う場合はありますが、すべて外部に任せきりの状態になる場合があります。企業内にノウハウを持った人材が誰ひとりいないとなると、適切な運用は難しく、結果的にレガシーシステム化の原因となります。

レガシーシステムが抱える9つの問題点

レガシーシステムを利用し続けることにより、直接的なものから間接的なものまで、様々な問題が生じます。多岐にわたるので、それぞれについて解説します。

1. DXの妨げになる

DXが推進される現代において、システム間のデータ連携は必須です。しかし、他システムとの連携が想定されていない古い設計のレガシーシステムは、最新システムと規格が合わず連携が難しく、DX推進の妨げとなります。

2. 業務の属人化が進む

長期間にわたって使用され続けているシステムでは、プログラムの更新やアップデートが繰り返し実施されているはずです。企業内でそれらの経緯をすべて把握しているのが特定の人物しかいない状態であれば、業務の属人化は避けられません。システム担当者の退職や転職は、企業にとってかなり深刻な問題となります。

3. システム障害のリスクが高くなる

レガシーシステムは、処理能力の低さや老朽化といった問題を抱えており、使用し続けることでシステム障害が発生する可能性が高まります。大規模なシステム障害が起これば、業務の中断だけでなく、データの消失、サービス提供の停止に伴う様々な損失が発生します。消費者に悪影響が及ぶ場合もあり、企業によっては社会的信用を失う恐れがあります。

4. 新しい技術を活用できない

技術の進歩は止まることがなく、最新のシステムを導入すれば業務の効率アップが期待できます。一方で、レガシーシステムは、AIやIoTのような最新システムとの互換性がなく、連携が難しいという問題を抱えています。また、既存システムに最新のテクノロジーを実装しようとする場合には、両方の知識を有する人材の確保が必要であることも懸念材料です。

5. 運用コストが大きい

長年同じシステムを使い続けると、維持するためのコストが大きくなっていきます。老朽化によりシステム障害が頻発すれば、修理費用がかさみます。さらに、システム改修や機能追加など、運用における作業量の増加は避けられません。

6. 業務効率が悪い

レガシーシステムでの業務の継続が不可能なわけではありません。しかし、最新システムに比べると性能は劣ります。そのため、業務プロセスを改善するには部分的なチューニングを繰り返すしかなく、システムが徐々に肥大化し、処理速度がさらに遅くなり、再び業務効率が低下するという悪循環に陥ります。また、カスタマイズが繰り返されると、システム運用が複雑化し、管理の手間が増え、それにより人件費が増えるという点も問題です。

7. サポートが切れる

ハードウェアやミドルウェア、OSにはサポート期間があります。期間終了に伴い、問題が発生してもベンダー側からセキュリティパッチの適用をはじめとするサポート対応をしてもらえなくなります。そのような状況ではシステムを運用し続けることは困難となり、最悪の場合、外部からのサイバー攻撃によって情報漏洩が起こるといった問題が発生する可能性があります。

8. セキュリティが脆弱である

技術の進歩に伴い、システムに求められるセキュリティ対策も進歩する必要があります。レガシーシステムの場合、現代のセキュリティ対策に対応しきれていないという問題があるのが現状です。中には、要件を満たすセキュリティ対策が実施されているかどうか確認すらできないといったケースもあります。前述の通り、「2025年の崖」により経済損失が最大12兆円にまで及ぶ可能性があると報告されていますが、セキュリティの脆弱性が原因で起こるトラブルによる損失額もこの内訳に含まれています。

9. コンプライアンスの問題がある

企業は、ビジネス継続のために法の遵守に努める義務があり、そのためには法改正への迅速な対応が求められます。しかし、レガシーシステムを利用し続けている場合、臨機応変な対応が困難です。今後義務化が決定している電子取引データの保存や、前項で触れたセキュリティ対策は、対応の遅れにより法に適応できていない状況を作り出すリスクを孕んでいます。もし、これらの遅延が理由で重大な事故を起こしてしまった場合、社会的な信頼の失墜は避けられず、事業の継続すら危うくなる恐れがあります。

レガシーシステムからの3つの脱却方法

以上で挙げたレガシーシステムの問題点を踏まえ、そこから脱却する方法をご紹介します。いくつか選択肢があるので、自社に合うものを見極めてください。

1.モダナイゼーション

「モダナイゼーション」とは、「現代化」「近代化」といった意味で翻訳される言葉です。IT分野では、既存のデータやプログラムを活かしつつ、現在稼働中のソフトウェアやハードウェアを新しく置き換える方法を意味します。方法によっては、業務プロセスを大きく変えずに、コストを抑えられます。ただし、モダナイゼーションを実行しても根本的な対処とならないケースがあるので、慎重な調査が必要です。モダナイゼーションには、具体的な方法として「リプレイス」「リホスト」「リライト」の3種類があります。

リプレイス

老朽化した既存システムを新しいシステムに置き換える方法です。業務プロセスの見直しによって効率が上がりますが、作業が大掛かりであるためコストがかさみます。また、業務プロセスが大幅に変更される場合があり、従業員から反発される可能性があります。

リホスト

既存システムをそのままクラウド環境に移行させる方法です。具体例として、オンプレミス環境からのクラウド化があります。移行自体はスピーディーですが、リホストを実施したところで古いソフトウェアはそのまま利用され続けるので、業務の効率アップは限定的になります。

リライト

既存システムと同等のシステムを構築して、新しいデバイスに最適な言語やソフトウェアに置き換える方法です。仕様や機能に対しては、特に変更を加えません。具体的には、コード変換ソフトを活用してプログラミング言語を最新のものに書き換える方法などがあります。業務のスピードアップが期待できます。

2.マイグレーション

「マイグレーション」とは、「移動」「移転」といった意味で翻訳される言葉です。IT分野では、ハードウェアやソフトウェア、保有データ等を新しい環境に移行して、レガシーシステムから脱却することを意味します。具体的には、アプリケーションの移行、オンプレミス環境からクラウド環境への移行、古い開発言語から現代の開発言語への移行といった作業があります。モダナイゼーションと同じく「リプレイス」「リホスト」「リライト」等の方法がありますが、マイグレーションの場合は、新しく置き換えるのではなく、既存システムに手を加えずに環境を移動させてシステムを刷新します。移行は段階的に行うことが可能なので、コスト面や業務面への支障が少ないといったメリットがあります。

3.クラウドサービスの活用

レガシーシステムによる運用をストップし、クラウドサービスを活用するという方法もあります。クラウドサービスは、オンプレミス型のレガシーシステムとは違い、柔軟性に優れているのが特徴です。保守運用は不要、アップデートは基本的に無料なので、低コストでの運用が可能になるというメリットがあります。さらに、運用負荷が軽減されたり、セキュリティ面が向上したりといった、レガシーシステムのデメリットを解決するためにも効果的な方法です。ただし、選ぶサービスによってはカスタマイズ性が低くなる可能性があるので、注意が必要です。

クラウドサービスへの移行ではサイロ化に注意

「サイロ化」とは、組織や情報が孤立してしまい連携や共有が不可能となる状態のことです。クラウドサービスへの移行によってそれぞれの部署がそれぞれの業務アプリケーションを利用するようになると、情報の共有が行われなくなり、サイロ化が起きます。DXを推進する際にレガシーシステムからの脱却が進んでも、サイロ化が生じれば、作業効率の低下やプロジェクトの滞りといった問題を避けられません。データの連携をスムーズに行うためには、それらの問題をクリアできるシステムの導入が求められます。

コンテンツ管理におけるレガシーシステムからの脱却に効果的な「Box」とは?

最後に、コンテンツ管理におけるレガシー脱却に適したサービスとしてコンテンツクラウド「Box」をご紹介します。コンテンツ管理における典型的なレガシーシステムは、ファイルサーバーです。オンプレミス環境で稼働するファイルサーバーは、以下の5つの問題点を抱えています。

  • 管理の負荷
  • 運用コスト
  • リモートアクセスできない
  • セキュリティリスク
  • 情報のサイロ化

これらすべての問題をまとめて解決できるのがBoxです。企業が所有する情報の90%はコンテンツですが、コンテンツが分散していると、管理ポイントが増えて、セキュリティ対策やセキュリティポリシーの徹底が難しくなります。しかし、Boxは分散されているコンテンツを集約して一元管理できます。それによってすべての領域においてコンテンツの共有が可能になります。その結果、情報共有がスピーディーに行われ、手間や時間を節約しながら生産性が高まるという相乗効果が生まれます。セキュリティ対策に優れているので、情報資産の管理面においても安心です。企業にとって重要な財産と言えるコンテンツを、高いセキュリティ性を保った状態で活用しやすくするBoxは、コンテンツ管理におけるレガシーシステム脱却のカギとなるシステムです。

まとめ

レガシーシステムから脱却してDXを推進するのは簡単ではないだけに、頭を悩ませている企業は多いはずです。業務効率の低下や属人化を回避し、セキュリティの向上を図るためには、レガシーシステムから脱却し、最新のシステムを導入する必要があります。最新システムを導入した上で業務環境を適切に整えるには、自社の状況に適したシステムを導入することが重要です。今回ご紹介したBoxはコンテンツの一元管理が可能であり、DXにおける問題点をクリアしつつ業務効率化が可能な優れたクラウドサービスです。本記事を参考にしつつ、ぜひ導入を検討してみてください。

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